Arthroscopy
関節鏡は写真のように、2.4mm程度の小さな穴に関節鏡(カメラ)を入れ、モニターの画面を見ながら関節の中を手術する方法です。関節鏡手術の最大のメリットは低侵襲であること。
すなわち、関節鏡を刺入する数箇所の皮膚切開のみで手術できることにあります。
一般外科手術と比べ、術後の痛みや腫れが非常に少なく、早期に動く事が可能になり、入院期間(症例によっては日帰りも可能)も非常に短縮することができる高度医療技術を用いた手術法です。
近年、CTやMRI検査が注目を浴びていますが、関節疾患に対する検査・診断ではむしろ関節内を拡大して直接見ることのできる関節鏡の方が勝っていると言われています。
獣医界に於いて関節鏡はまだまだ行っている施設は少ないのが現状です。当院では日本での関節鏡手術・検査のパイオニア的存在として、今後も海外を問わずセミナーや研修会に積極的に参加し、良質な医療の提供に努めてまいりたいと思います。
前足や後足を跛行(不自由にする)するが原因がわからない。痛み止めを飲んでいても良くならない。等々がございましたら是非ご相談下さい。
肩関節の緩みに伴う滑膜炎、骨関節炎、靱帯・腱の損傷を引き起こします。
レントゲン検査では、跛行の明らかな異常所見などを検出することが難しく、消炎鎮痛剤の内服をすることで、一時的に症状の改善が認められることもありますが、その後も跛行の再発が認められます。
当院では、レントゲン検査と整形外科学的検査にて、仮診断を行ったうえで、関節鏡検査での治療評価を行っています。
肩関節内において、血管新生を伴う重度滑膜炎が認められます。
上記映像では、組織検査のために関節鏡下にて滑膜の切除生検も行いました。
治療としては、炎症を起こした滑膜の除去および電気焼烙により伸びてしまった関節包の縫縮を行いました。
肘関節形成不全(CED)のうちの一つであり、前腕を形成する橈骨と尺骨の成長の不均衡の結果として、尺骨が長くなってしまった場合に内側鉤状突起に過負荷がかかってしまい、生じるといわれています。
成長期の大型犬に多く、歩行時に頭を上下させる、前肢の跛行、肘関節内側の腫脹を主訴に来院されるケースが多いです。
整形外科学的検査にて、肘関節の屈曲可動域の低下、内側鉤状突起領域の圧痛などが認められます。
レントゲン検査にて、内側鉤状突起領域の輪郭不明瞭陰影、尺骨滑車切痕における軟骨下骨の骨硬化像、肘関節の不整合所見などが認められます。FCPは、レントゲン検査だけでの確定診断は不可能であり、確定診断のためには、関節鏡検査またはCT検査が必要です。
当院では、レントゲン検査だけでは原因がわからない前肢の跛行に対して、診断と同時に治療も行える関節鏡検査での検査・治療を勧めております。
上記のレントゲン写真は、典型的なFCP所見が認められますが、多くの症例では、明らかな病変が認められず(犬種、年齢、臨床症状および整形外科学的検査によりFCPが強く疑われている場合も多い)、確定診断および治療のため、関節鏡検査が推奨されます。
関節鏡下にて、離断した内側鉤状突起の一部と考えられる遊離骨片を摘出しているところです。
前十字靱帯完全断裂および滑膜炎像。映像内で関節鼠の摘出も行われています。
関節内の滑膜炎が認められる。関節鼠の摘出を行っている映像。
〒136-0072 東京都江東区大島7-1-13
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月~土 :9:00〜12:00(最終受付11:30)
:16:00〜18:00(最終受付17:30)※午後は緊急症例のみ
日・祝祭日:9:00〜12:00(最終受付11:30)※午後休診
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